*PBMを遊ぶ人のゲームメモ。架空世界の話メイン。
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Private Reaction-“aiueo”-ta
2006-11-02 Thu 02:33
 リア到着の話題じゃなくてごめんなさい(笑)。
 早く到着したー! とかいう話もしたいんですけれども、届いていないものは無理なわけですたい。
 会誌もリアも楽しみです……こここ、こわくなんかないやい。

 嘘ですごめんなさい(ぱたり)。

 もとい。
 甘利はるきさまのお題サイト、[リライト]さんから、お題「あいうえお作文」の「あいしてた」に沿って、散文っぽいプラリアを書いています。
 今日がラスト一文字。

 五回目、「た」です。
■「たとえ思い出になれなくても」

 どうやら居眠りをしていたらしい。
 響く号令の鐘に、はっと目を覚まして、腕密月は眠りに気付く。
 あったものは、無くして初めて気付くものだ。

 三々五々帰途に着く学生達の波に、逆らわず、しかし合流もせずに、密月は校庭を眺める。見慣れた、見慣れない、夕暮れ時。

 中学までを過ごした『外』と違って、八十神は例外なく輪契者が集う場所だ。グランドを走る、見知らぬジャージ姿の人物が、前世で隣り合わせた誰かかもしれない。
 会話を交わせば、いつ何処で、何があったか――運命を共有していたかどうか、分かるかもしれない。

 そんな、たわいも無いことを考える。

 辛い過去を。
 今も消せない“囁き”を。

 持っているのは、自分だけではない。

 さよならと声を交わすクラスメイトも。
 連絡事項を告げ、教室を去った教師も。これから出逢う数々の人、商店街の店先でレジを打つアルバイトから、図書館の司書、すれ違うバイクの、その運転手まで。

 誰もが、誰もが――思い出したくもない過去を。

 そう考えて、とっさに否定する。
 今自分は、後ろを向いた。

 辛さは、他人が勝手に設定するものではない。たとえ、苦しみしかない過去でも、それが「辛さ」であるかどうかは、その人が決めることだ。
 他人であるところの自分では、決して、無い。

 他者を不幸だと、辛いのだと決め付けることは。
 自分をも、“そう”してしまうことだと、密月は思う。思って、苦笑する。

 たとえ。

 たとえ、美しい「思い出」にならなくても。

 自分の過ごしてきた日々が、いつか誇りに思えるように。誰かを優しく癒すように。
 そう、願って。

 密月は、歩を進めた。

***
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