*PBMを遊ぶ人のゲームメモ。架空世界の話メイン。
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プラリア。
2010-02-10 Wed 13:08
 大変不親切な内容で恐縮です。
 が、第一ターン(兄弟で同じ選択肢=ムーヴ修行に行った)後を想定して一本。

 ウサミミ家にはロシア人双子(ラビスキーず)のほかに騎兵の兄さんと最強の姉さん、それから末に弟くんが一人いる(と、解釈している)んですが、ご紹介はまた別の機会にでも。
 とりあえず次回どこへ行くかを決めねばなりません・・・どうすべ・・・!

 以下、プラリアですー


 
 
 
***

「無事だって」

 遠慮がちにしか音が鳴らない電話機をそっと置いて。
 だいじょうぶだよ、とほにゃり微笑む双子の弟、ガルボイ・B・ラビスキー(-・ボルドヴィッチ・-)を見て、双子の兄であり、この家の「家族」の一員であるところのシーニー・B・ラビスキー(-・ボルドヴィッチ・-)は深く長い溜息をついた。
 落胆の、ではない。安堵の、だ。
 その、取り繕うそぶりの欠片もない、心底安心したと言わんばかりの姿に、ガルボイがまた笑った。

「ね、大丈夫だって言ったでしょ」
「そうだな」

 兄さん、と言う呼びかけをロシア語でする弟に、シーニーは肩をすくめて頷く。

「お前の頬に絆創膏が無ければ説得力のある台詞だ」
「えー。これだってもう直ぐに治るよ。兄さんたちが教えてくれたから、実践ではもっと上手く使えるさ、僕だって・・・」
「・・・」

 両手を振り上げて大げさに説明するガルボイを、シーニーはそれ以上追求しようとはしなかった。
 ただ少し、ほんの少し寂しそうに微笑んだだけだ。
 そういう時の兄が、必要以上に喋らないことをガルボイは知っている。知ってはいるが、だからこそ、彼の喉に何か詰まって解けない思いがあるのだという事も分かる。
 何を考えているの、と問い詰めたい気持ちを抑えて、鍋からシチューをふたりぶん取り分けるための深皿をふたつ、棚から取り出す。
 ガスコンロを扱うのはガルボイの得手ではないため、シチューを温めるのはシーニーの分担になる。過保護過ぎる兄だと、当人だけが気付いていない。

「力を」

 かちり、コンロのスイッチを入れながら――つまりガルボイに背を向けながら、シーニーは口を開く。

「持っているだけ、では、だめだな」
「ぶらーとぅ?」
「使いどころを間違えないのも大切だが、持っているだけでは役に立たない」
「・・・」

 シーニーの目に映るのは、兄の広い背中だけだ。
 それが自分の背中と似ているのかどうか、ガルボイ自身で確かめる術がない。
 ガルボイは自分の背中を見ることが出来ないし、双子とは言え、ガルボイとシーニーは別の人間だ。だから、全く同じ背中をしているとは限らない。
 同じように、シーニーが何を考えているのか、ガルボイには分からない。
 ただ、兄は兄なりに何か考えているのだろう、と言うことだけは分かった。

「スプーン、出しておくね」

 こくり頷いた兄のために、木のスプーンを選ぶ。
 多分それは、兄の口に一番馴染むのだろう。少し古びてくすんだ色をしたそれを、兄は好んで用いたから。
 自然な事のように、兄はそれを使うだろう。

「だいじょうぶ、だよ」

 自分自身に言い聞かせるようにして言ったガルボイの声は、確かに兄に届いていた。
 ただ、それだけのこと。

***
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