*PBMを遊ぶ人のゲームメモ。架空世界の話メイン。
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Flower language-7
2007-05-19 Sat 20:19
 あっ
 一週間(分)続きましたね。花言葉プラリア7回目は、腕密月の「仲の良い人物」のひとり、朝倉ホノカさん。
 お人形おふたりの描写にドキビクしたので、これは珍しく(待て)、ブログ掲載前、PLさんに「どうでしょう?」って尋ねた1本です。

 眼鏡は万国共通です(何)。
 
 
 
Lupinus
***
 秋口とは言え、まだ日は長い。
 校舎のガラス越に見る夕日は、しかし真夏に比べれば随分せっかちになっただろうか。窓に映りこむ影はみっつ。朝倉ホノカ(あさくら・―)と黒苺(くろいちご)、そしてプリムローズ。その中で通常の人間サイズなのはホノカひとりで、あとのふたつはお人形のサイズ、いや、事実人形だった。
 右手に縦ロールの少女人形プリム、左手にふこふことした黒い兎。彼らはホノカでありホノカでなく、陰であり陽で――最愛の友人だった。
 ――わー、夕日、まっかだよー!
 ――まったくもう、ホノカがトロトロしてるからいけないのだわ。
 両手の二体がお喋りなのに対し、ホノカはだんまりだ。胸の中で、なし崩し的に担ったマネージャーとしての仕事を反復する。プリムの言う通りだ。もっと段取り良く終えることだって出来た。嫌なことを先送りにした罰だ、と、ホノカはしなだれる。
 と、窓の外に人影が見えた。
 背の高い――大学生だろうか。白いハイネックが良く似合う、黒髪の男性。その隣に居るのは。
「……かいな、さん……?」
 あれは確か腕密月(かいな・みつづき)だ。間違いない。人見知りの激しいホノカにも警戒心を抱かせなかった、柔らかな印象を与える少年は、ホノカよりふたつ、そして5センチほど上だった。その密月から、もう何十センチか高い青年は、随分と背が高い計算になる。本当に日本人だろうか。外国籍生徒も多い八十神だって、あれだけ背の高い人は珍しい部類だ。
 ――眼鏡男子なのだわ……!
(?! プリム?!)
 眼鏡も男子も通常の単語であるはずなのに、つなげて伸ばすといかがわしい。いけない。何かが始まった。ホノカは慌てたが時既に遅い。
「ワタシは俄然眼鏡男子が攻めの方に賭けるのだわ……!/きゃーーー?!!」
 プリムローズの透き通った声に、ホノカの悲鳴がかぶる。
 プリムの言葉は断片で専門用語に満ちていたが、要約すると、密月と青年が恋愛関係にあると仮定した場合の役割分担についてだった。同性愛どころか色恋沙汰というものに免疫の無いホノカは、必死になってプリムの妄想を引き止める。
 しばしの攻防のあと、乙女の幻想からプリムを帰還させる頃には、ホノカは半泣きになっていた。
 窓に視線を戻すと、ふたりはもう居ない。
 ――あれー、もう居ないねー?
 ――残念なのだわ。
(……本当に、もう)
 耳まで真っ赤になって、ホノカは心の中で呟く。次に密月に会うとき、一体どんな顔をしろというのか。
 ――訊いたらいいのだわ。アノヒトとはどういう、
(プリム!)
 ホノカだけに聞こえる声で、プリムローズが笑う。
 ――そうね。ホノカには無理なのだわね。

 小さくため息をついて。ホノカは、窓の外の秋を見た。

***
 ルピナス
 花言葉「妄想」
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