*PBMを遊ぶ人のゲームメモ。架空世界の話メイン。
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Private Reaction
2006-12-31 Sun 18:05
 今年最後のプラリア更新です。
 年の瀬にかけて(いつの間にか)行われていた、仁義無きプラリア合戦の、今年ラストの一本。
 ご協力頂いたPLのお二人に感謝! です。

 この3人の参加シナリオ(の、分散っぷり)を考えると、ちょっと面白いなぁと思います(宵闇館、情報収集、闇の生徒会)。
 と、いうわけで、プラリアがお好きな方は続きを広げてみてください。

 あまねと、後輩の子ふたりです。
 お鍋メイン……?(え?)


――――――――
第?回プライベートリアクション
No.P×OXX24 担当:Sie
「約束のように」
(このプライベートリアクションは、以下の行動選択肢を選ばれた方の全てに送られています)

■プラリアを読む

――――――――
「春日さん」
 お昼時。
 養心義塾の学食で、その言葉は紡がれた。
「はい」

「仲、良いんだね」

「ほへ?」
 ぐつぐつと鍋が揺れる音。
 正確には、鍋の中の具が沸き立つ音をBGMに、春日藍夢(かすが・らんむ)は間の抜けた回答を返した。口の中に放り込んだ白菜をもぐもぐとやって、何を問われたのか必死に考える。
 目の前の先輩――穂積あまね(ほづみ・-)と、もうひとり、今さっき洗面所に立った彼女の『相棒』こと桝塚三吾(ますづか・さんご)を交互に思い浮かべて、ああ、問われたのは相棒のことだと、彼女は理解する。理解して、問われた事柄が、自分にとって不思議な触感だったことに、疑問を覚える。
 そうか。聞かれたことなんて、無かったからだ。
 それが、当たり前のこと、だったから。
 不思議そうな顔をしていたのだろう、あまねは笑って、
「それが当たり前なんだろうね」
 と、付け加える。
「うーん」
 藍夢は唸る。
「上手く言えないけど」
 確かに、自分と相棒が一緒にいて、『仲がいい』ことは、ごくごく自然なことだ。だが、改めて問われると、果たしてそれは、一言で表せることなのか、次々と疑問が湧いてくる。
 冷たい水を飲み込んで、一言。藍夢はあまねを真っ直ぐに見て、にかっと笑った。
「嬉しいな、とは、思います」
 えへへ、と、藍夢は笑う。良く通る藍夢の声。
「そう」
 彼女の、懐っこい笑みに微笑み返し、あまねは、湯気に曇った眼鏡を拭いている。
「不便ですね」
 言いながら藍夢はまたもぐもぐやっていた。鰯のつみれはほろほろと口の中でほどけていく。白菜の甘みが何とも言えず美味しい。大根も良く煮えていて、これもほろほろと、とろけるように甘かった。
 流石、相撲部マネージャーを内包しているだけはあるちゃんこです。
「まあね。……そう言えば聞いていなかったけど、訊いていいかな」
「ふぁい」
「前世繋がり? それとも、現世?」
「りょうほう、かしら」
 こくん。
 飲み込んで、藍夢は答える。
「前世っていうか……一緒に持ってる運命があって。現世でも、幼馴染っていうか、兄妹みたいに一緒だったから、それが普通って言うか……改めて聞かれると、上手く説明できないですけど、うん、『相棒』、かな」
 と、あまねが笑った。
「な、なんですか」
 さも愉快そうなあまねに、今度は藍夢が尋ねる。「いや」と、あまねは右手を「小さく挙手」して――しかし、くつくつと笑った。
「素直だなぁと思って。ありがとう。……ゆずこしょう、取ってくれる?」
「はぁ」
 どうぞ、と手渡す馬路ナントカと描かれた柚子コショウを手に、あまねはまた、ありがとうと言った。
「……前世でさ」
 鍋に浮かぶ豆腐を網ですくいとりながら、あまねは口火を切る。
 この木綿豆腐がまた美味しいのだが、それはまた別の話。
「何があったか覚えていても、現世でも『同じ』ってコトは、無いだろう? 同じように兄弟で生まれたとして、同じ時代、同じ親のところに生まれるってことは、ありえないんだから。二度同じコトを繰り返すわけじゃない現世で、けれど、ぼくらは前世の記憶を持っている」
「……」
「たまにね、思うんだ」
 割り箸を、唇のはじっこに置いて――カツオの出汁が効いていて、それは本当に美味しいちゃんこだった――、藍夢はあまねの話に耳を傾ける。鍋だけが、くつくつくつ、と、律儀に煮立っていた。
「どっちがどれだけ大事なんだろう、とかね」
「……」
 あまねにつつかれて、しいたけが泳ぐ。
 それは直ぐにポン酢の海に落とされて、おいしそうな湯気と共に口に消えた。
「うーん」
 鰯のつみれをごはんの上でほぐしながら、藍夢が唸る。
「どっちも、じゃ、駄目なんですか?」
「どっち、も?」
「そう。……ゆずこしょう、美味しいですか?」
「好みかな。はい」
 オレンジの瓶を受け取って、藍夢はウス、と礼を言う。
「……ええとね……」
 ぱらぱらと、砕いたつみれに柚子コショウをふりかけてみてから、藍夢は口を開いた。
「例えば、ちっちゃい頃の思い出とか、美味しいもの食べた思い出とか、現世の中にも色々あるけど、ひとまず、今食べてるちゃんこが凄く美味しいのも、想い出が楽しかったり美味しかったりしたのも、全部ほんとでしょう? だから」
「……」
「今、先輩たちとちゃんこ食べてるのも、いつか食べた鯛焼きも、美味しかったことに変わりなくて、その、その時々、“美味しいな”って思えたら、それでいいんじゃないかなって……うう、なんか変なこと言ってますね、あたし」
 ううーん、と悩む藍夢を見て。
 ふ、と、あまねは笑った。
 曇った眼鏡はケースに収納されていて、切れ上がった黒い瞳が露出している。その目は、いつもより優しいような気が、した。
「そう」
「……わ、笑うこと無いじゃないですか、ちゃんと真面目に答えたのにぃ」
「いや、可笑しくて笑ったんじゃなくてね」
 くつくつと笑いながら、あまねは言う。
 その視線が、廊下に延びた。相棒の足音。三吾が戻ってきたらしい。そちらを見やって、あまねはにやりと笑った。笑って、藍夢の、自分より頭一つ以上小さい彼女の耳元に。
 包帯を巻いた左の手を添えて、そっと囁いた。三吾に聞こえないように。

「良い相棒が居て、うらやましいな、って」

 不意を打たれて。
 藍夢が、うにゃあっと、照れたような困ったような、喜んでいるような――驚いた顔になる。
「ちょ、穂積先輩、何話してるんですか」
 座敷に上がるため靴を脱ごうとしていた三吾が、慌てて突っ込む。
「別に。ねえ、藍夢ちゃん」
「ってうわぁ、何か呼び方変わってるし?!」
「はは」
「えへへ」
 笑って藍夢は、彼がしたようにあまねの耳元へ、ちょっとだけ背伸びして、囁いた。

「いいでしょ」

 と。
――――――――

□PLより:
 何時の間にか始まっていた、仁義無きプラリア合戦の続きというか番外というか、「養心義塾さんの学食には、たまにちゃんこが出るらしいよ! 相撲部のすももちゃんが居るし」とかそんなネタから派生した、「お昼ごはんをご一緒に」プラリアです。
 学食のアレコレはPLの創作なので、実際鰯つみれが入ったちゃんこが食べられるのかとか、座敷っていうかそんな学食あるのかよ! とか、各種突っ込みは心の中に。全ては……心の中に!(逃げた)

 最後の会話、「じゃあ、三吾くんのことも、三吾ちゃんって呼ぶよ」とか付け加えようかと思いましたが、流石にやめときました(笑)。

 それではみなさま、良いお年を!
別窓 | 【運準】プラリア | コメント:2 | トラックバック:1 
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この記事のコメント
no.113:
v-20 青猫さんへ>
 ふふふ、あまね共々お世話になっております。
 旧年中は色々と有難う御座いました。BOを通じて、青猫さん・Rayさん・安芸さんたちに知り合えたことは、私のPBM史上(そんなに長いのか、と訊かれると言いよどむ長さですが/笑)でも、大きく嬉しいことのひとつであります。感謝せずにはいられないくらいには。
 三吾くん、
 すっかりへタレの子に書いてしまっていますが……
 とってもたのしいです(笑)←酷い。

 可愛いのになぁ、「さんごちゃん」。

 嫌がるだろうなぁ……(笑)。

 仁義無きプラリア合戦、お互い命を大事に頑張りましょうぜ?!
 今年もよろしくです!
2007-01-02 Tue 12:45 | URL | Sie(管理人) #mQop/nM.[ 内容変更]
no.111:
あけましておめでとうございますです。
本年もどうぞよろしくお願いします。

うわーん、ヘタレ三吾をいつも可愛がって下さってありがとうございます!
でも、穂積センパイに「三吾ちゃん」なんて呼ばれた日には、その場に土下座する勢いで「勘弁して下さい」と言わせて頂きます、ハイ(笑)

えぇと、仁義なきプラリア合戦、負けませんよ?!(既に負け気味だけど)
2007-01-02 Tue 11:53 | URL | 青猫 #JFouNR62[ 内容変更]
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no.18:仁義なきプラなリア合戦
昨年末に、Sieさんから三吾と相棒が出てくるプラリアを書いて頂きました。(こちら... …
2007-01-07 Sun 23:01 ホリゾントの向こう側。
| 蘇生 |
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