*PBMを遊ぶ人のゲームメモ。架空世界の話メイン。
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Private Reaction
2006-11-30 Thu 08:49
 短いお題はほったらかしなのですが(あれはもう暫く、ネタが浮かぶまでほったらかしだと思います/汗)、手持ち無沙汰に一本。
 リア到着まで間近ですから、乾季のうちにアップしておこうと思います(笑)。

 青猫さんちの枡塚三吾くんと、安芸さんちの春日藍夢さんと、知らない人(嘘ですごめんなさい、うちのPCの胡散臭い方です)――お二人の間に混ぜて(むしろ勝手にお邪魔させて)もらいました、という感じのお話。それだけのお話。
 ですが、書いていてとっても楽しかったです。

 こういう話(ネタ≒学内ですれ違う、という話)を思いつくと、「あー、学校って舞台は便利でいいなぁ」と思います。
 まったく出会わない人ももちろん居るでしょうけれど、同じ町、同じ学内、どこかですれ違っているかもしれない。
 そう思うと、想像が膨らみます。

 プラリア本文は、続きを引き伸ばしてご覧下さい。

***
第2回プライベートリアクション
No.P×OXX17 担当:Sie
「突風のように」
(このプライベートリアクションは、以下の行動選択肢を選ばれた方の全てに送られています)

■プラリアを読む

――――――――
 雨が降った後には風が吹く。
 どこで耳にしたのかは忘れたけれど、とにかくそんなことを。
 枡塚三吾(ますづか・さんご)が思い出したのは、一際強く吹いた風に、一つしでかされた後で、だった。
「あちゃー……」
 散らばったレポート。
 午前中の日差しのせいで、濡れた地面で書類が大変なことに、というような事は免れたが、何枚かはバラけてしまった。いつもの通り道。その中庭は広く、茂った樹木の下、芝生は青く、白い紙を浮き立たせる。
「これで最後、か……ん?」
 木立に、ひとつ。どう見てもB5サイズの白い紙。
 手元の書類を確認して――最後の1ページ、一番大事な部分があそこにあると気づく。
 慌てたのがいけなかった。
 せめてフォルダに挟んで持ち運べば、風で飛ばされることも無かったのに。

 木に引っかかったその1枚は、手を伸ばせば届きそうな位置で、三吾をあざ笑う。

 180を越える彼の身長は、この手のことで彼を煩わせない。はずだった。
 彼の相棒が――彼より丁度、30センチ程も低い相棒がぴょこぴょこ跳ねても届かない場所から、何かを手渡すのは、ずっと彼の役目だったのだから。

「くっ。届きそうで届かねぇ」

 普段出来た事が今は出来ない、ということは、人を苛立たせる。

「あれっ、三吾ー!」

 遠くで――建物の上、二階の窓辺りから、聞きなれた相棒の声。
 あいつは何処からだって声をかける。だからたぶん、それが中庭を隔てた向こうからであろうと、本人がこちらを認識していれば、こちらを認識した段階で声をかける。

「その人、だぁーれー?」

「へ」

 不意を突かれた。
 人の気配――それも、自分の「頭の上から」。カサリという紙の音。
 反射的に、これはもう本能的に振り返る。振り返らざるを得ない。根拠の無い、しかし何かに突き動かされるような感覚を覚え、三吾は振り返った。

 自分より、そう、10センチほどは高いだろうか。
 白いタートルネック。なのに、「黒い」印象なのは、髪の色のせいか、瞳の色のせいか、――眼鏡の縁の――それぞれに、黒い色のせいか。

「これ?」

 にっこりと、その男は笑った。
 手には、例のレポート用紙。笑顔は別に、取り繕ったものではない。無いが。

(――なんか)

 口元に、殴られたような傷跡。四角い伴創膏。

(うさんくせぇ)

 直観か。運命か。その時三吾は、頷きつつも、一歩。後ろに、引いた。

「はい」
 男はやはり笑って、書類を三吾に手渡す。「違う?」
 大学生だろうか。
 大人びて、けれど、やはりどこか、学生らしい印象がある。大きな皮かばんを斜めにかけ、それでも足らないのか、手元には本が数冊、束ねられている。
「あ、ああ、いや。助かった。サンキュ」
 差し出された右手から、書類を受け取って、確かめて。三吾は礼を告げた。
 八十神には、様々な――自分たちも含め、様々な人間が集まる。身長だって様々だが、ここまで高い人間は――何故か久しぶりに見た、ような気分だった。

「三吾ー」

 ぱたぱたと、足音。
 向かいの校舎から全速力で駆けてきたらしい三吾の相棒は、何メートルか手前で立ち止まって、まじまじとこちらを見た。
 男と、三吾。まじまじ見比べて、口をぽかんと開ける。間を置いて、一言。

「三吾がちっちゃい!」
「人が縮んだみたいに言うな」
 あはは、と、男は他人事みたいに笑う。
「だって、三吾よりおっきい人、初めて見たよ!」

 三吾の相棒――春日藍夢は、両手でモキョモキョと身長差のジェスチャーをする。
 実際、三吾より身長の高い人間は何人でも、それこそ何百人だって居る。が、10センチを数える身長差の人間と並ぶ機会は、まあ、そう多くは無い。

「君ら高等部? ――か」
 ふむ、と、一人納得して、男は腕を組む。
 彼はいちいち、三吾と藍夢の顔――目線にあわせて視線を送るのだが、藍夢を見るときは、自然下を見ることになる。頷くような形をしたあと、「そうだ」と言った。

「昼の予定は?」
「ないよ」と、藍夢。
「じゃあ、義塾に行こう。養心義塾の学食」
「げ」
 悲鳴を上げたのは三吾。あそこのメニューには、4色の――苦いの甘いのしょっぱいの辛いの、なんだか訳のわからないものがかかった、炊き込みキャベツがあった筈だと、彼の知識が訴える。
 というか、今、「行こう」って言った。
「今日は相撲部の子が居て、ちゃんこが食べられるらしい。鍋って一人で食べても美味く無いだろ」
 こくこく頷く藍夢。
 三吾を置いて、会話は進む。
 男が「奢るよ」と笑った段階で――その返答として藍夢が両手を挙げた段階で、三吾の発言権は、完全に剥奪された。

「一緒に行こう」

 男はもう一度、藍夢と。
 そこから視線を、30センチほど上げて、三吾を見て。
 レンズの奥で、にやっと笑った後。

 穂積あまね(ほづみ・―)と名乗った。

 風が吹く。強く。
 それが、何をもたらす風かは、良く分からなかったけれど。
――――――――

 PLより:身長差に燃えてみました。
 藍夢ちゃんに「三吾がちいさい」と言わせて見たかったと言うか、なんというか。自分より大きい人を、小さいと言えるチャンスもなかなか無いかなと(笑)。
 義塾さんのお名前と情報は勝手にお借りしました(す、すみません)。学食の噂は人づてなので、真実は君の目で……(ええー)!

 一応、安芸さんにあまねを描いていただいたお礼と、青猫さんへの個人的なお礼を兼ねてのプラリアなんですが、書いてた私が一番楽しかったかも。有難う御座いました(ふかぶか)☆
別窓 | 【運準】プラリア | コメント:4 | トラックバック:1 
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この記事のコメント
no.83:
v-273 安芸さん>
 餌(美味しいもの)で釣ってしまいましたね?!(笑)
 いえいえ、こちらこそ、アレな手段ですみません(汗)。藍夢ちゃん、書いていてとても楽しかったです。やっぱり元気な女の子は良い! 女の子が元気なのは良い! です。ふふふー。
 身長差も、もえですね!
 あまねの身長、高すぎたかなー、と思っていたのですが、こういうお話が書けて、「高くしておいて良かった」って思いました。

 楽しんでいただけたらとても嬉しいです。
 こちらこそ、有難う御座いました!
2006-12-01 Fri 09:07 | URL | Sie@穂積あまね #mQop/nM.[ 内容変更]
no.82:
耳を伏せて警戒している相棒を尻目に、藍夢は懐いてしまったようですね。
ああ、なるほど餌付けされたのか!(ぽむ)
意地汚い子ですみません・・・orz

素敵なお話をありがとうございましたーv
遅ればせながら、こそりと。
身長差はもえですね!いろいろと!(握りこぶし)
2006-12-01 Fri 08:53 | URL | 安芸 #6facQlv.[ 内容変更]
no.81:
v-274 青猫さん>
 早速のコメント、有難う御座いました!
 快いOKも有難う御座います。
 ふふふ、そんな三吾くんは描いていて楽しかったですよう……!>猫だったら(以下略)

 う、胡散臭い人でごめんなさい……!
 という気持ちだったので、こう、お気に召したらば幸いです。調子に乗って、また何か書くかもしれませんが、そのときは宜しくお願いします(笑)。
 御馳走様でした★ ←待て
2006-11-30 Thu 20:37 | URL | Sie@穂積あまね #mQop/nM.[ 内容変更]
no.80:
猫だったら耳が後ろに向いて尻尾を後足の間に挟んでるんじゃないかコイツといった風情の三吾が可笑しくて仕方ないです…(笑)
胡散臭い穂積センパイ、グッジョブです。
うわーい、ありがとうございましたー!
2006-11-30 Thu 12:11 | URL | 青猫 #JFouNR62[ 内容変更]
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2006-12-02 Sat 22:52 ホリゾントの向こう側。
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